- 地球に向き合い,科学する。 地球に向き合い,科学する。それが私の研究原点です。
われわれの生活は地球からの資源で成り立っています。
見えない地下にある賦存量や受容量をどのように評価したらよいでしょう。みなさんとともに考え,その解決を模索しながら,未来へ繋がる社会の実現に貢献します。阪田 義隆
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- 北海道札幌市出身。団塊ジュニア世代。幼少期は友人らと日々外で遊び,山や川が身近にありました。中学の頃は,8ビットパソコンの最盛期で,廉価なMSXを購入し,ゲームの自作にのめりこみました。カセットテープにデータを磁気記録していた時代です。高校では,数学や物理の論理性,明快さに惹かれました。同じ数学でも確率統計は結論が曖昧に感じ,地学も知識の詰め込みのように感じましたが,今ではそれらを専門にしています。大学では,自然現象の再現を試みたいと考え,地球物理コースを選択,大型計算機上でFortranプログラムを組み,シミュレーションしていました。当時の計算レベルは現在,安価なパソコンでも容易に可能で,計算技術の進歩に驚かされます。また大学生活の4年間,吉田寮という,よく言えば歴史ある,悪く言えばお化け屋敷のような学生寮で過ごしました。個性豊かな仲間らとの寮生活に加え,生活費の足しにする日々のアルバイトも,振り返ると貴重な経験でした。
大学卒業後,北海道に本社を構える建設コンサルタントにUターン就職し,約17年間,地質調査に従事しました。広大な北海道各地にある道路やトンネル,堤防やダム,処理場,発電所など,様々な工事現場を回りました。興味ある地球科学に仕事として携わりながら,社会に貢献できる仕事でした。地質調査の目的は,一言でいえば地質の分布や地盤の構造を推測することですが,更に踏み込めば,データから地下をモデル化し,そのモデルに基づき,工事によって起きる現象を説明あるいは予測することです。しかし,実際に観測されるデータと計算で得られる結果が合わないことがしばしばあります。地下で起こる現象は既に理論的に体系化されているとすれば,計算が合わない原因は,モデルが実際の状態をうまく再現できていないためと考えられます。このような経験を繰り返すうち,限られたデータから,いかにして地盤の複雑さをモデル化するかに関心を持つようになり,縁あって社会人で大学院博士課程に入学。データ分析アプローチとして地球統計学に着目し,その地盤モデリングの研究成果により学位を取得しました。
現在は大学教員となり,培った地盤モデリングの応用研究として,再生可能エネルギーである地中熱利用に関する研究を行っています。地球上どこにでも地下には,熱エネルギーが蓄えられています。その効率的利用に向けて,複雑な地下構造の推定方法から,日本全国の地質と物性値の推定データベース化,それに基づくエネルギー賦存量評価まで,ローカルとグローバル,理学と工学双方の視点から,国内外の研究機関や企業の方々と連携し,研究を進めています。
- 北海道札幌市出身。団塊ジュニア世代。幼少期は友人らと日々外で遊び,山や川が身近にありました。中学の頃は,8ビットパソコンの最盛期で,廉価なMSXを購入し,ゲームの自作にのめりこみました。カセットテープにデータを磁気記録していた時代です。高校では,数学や物理の論理性,明快さに惹かれました。同じ数学でも確率統計は結論が曖昧に感じ,地学も知識の詰め込みのように感じましたが,今ではそれらを専門にしています。大学では,自然現象の再現を試みたいと考え,地球物理コースを選択,大型計算機上でFortranプログラムを組み,シミュレーションしていました。当時の計算レベルは現在,安価なパソコンでも容易に可能で,計算技術の進歩に驚かされます。また大学生活の4年間,吉田寮という,よく言えば歴史ある,悪く言えばお化け屋敷のような学生寮で過ごしました。個性豊かな仲間らとの寮生活に加え,生活費の足しにする日々のアルバイトも,振り返ると貴重な経験でした。